学祭1日目―ウィザーズ・ブレイン
2006年11月3日 読書 コメント (1)ISBN:4840217416 文庫 三枝 零一 メディアワークス ¥641
大気制御プラントの暴走と戦争により、人類は滅亡の危機に瀕していた。存在の『情報』を書き換えることで物理法則すら操る「魔法士」の少年、天樹錬は、世界にただ七つ残された閉鎖型都市「シティ」のひとつ、神戸シティに輸送される実験サンプルの奮取の依頼を受けるが、サンプルとは、フィアという名の少女だった。一方同じく魔法士の「騎士」黒沢祐一は、「シティ」存亡の鍵を握るフィアを取り戻すため、錬を追う。それぞれに守りたい人々のため、ぶつかり合う錬と祐一…しかし、彼らの知らぬ所で、恐るべき陰謀が動き始めていた!第7回ゲーム小説大賞銀賞受賞作。
今日は学祭1日目でしたが、とくにお客も来なかったので
明日の読書会に向け「ウィザーズ・ブレイン」を読みました。
以下ネタバレを含むかも。
個人的にはテラスでのフィアと錬の再会のシーンにグッときました。フィアの「セリフ」と『思考』が交互に展開して、自分の役目に対する責任と錬一緒にいたいというと気持ちとがせめぎあっている様が上手に描かれていました。
お気に入りのシーンです。
「エントロピー増大の法則」など実在する自然界の法則を基にした設定には説得力があり、(もちろん法則自体はくわしくは知らないんだけれど)読んでいてわかりやすかったです。
戦闘シーンも流れるような描写で読みやすく、I-ブレインを使った戦闘はプログラムを展開して、物理法則を変換して戦うと新感覚でしたね。
『ラプラス』『マクスウェル』『アインシュタイン』というネーミングも好き。
まぁ、なんといっても錬とフィアのカプがかわいいのが1番です。
今日のBGM:HERO/Mr.Children
“たとえば誰か一人の命と引き換えに世界を救えるとして
僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ”
コメント
戦闘シーンも良いですが、何より心情描写や風景描写が秀逸ですww
刊行速度が遅いのが玉に瑕ですが、ぜひとも全巻読んでみてください!!